デジタル大辞泉 「青魚」の意味・読み・例文・類語
あお‐ざかな〔あを‐〕【青魚】
[類語]
体の地色が青緑色を帯びた魚類の総称。青物(あおもの)ともいう。体色が赤みを帯びた赤物(あかもの)に対して用いられる。イワシ類、サンマ、サバ類、アジ類、ブリ、カツオ、マグロ類、カジキ類などがその代表である。青魚は体が紡錘形であり、体側筋がよく発達していて赤色を帯び、血合肉も多い。一般に海の表層で生活し、産卵や越冬、餌(えさ)取りなどのために大きな群れをなし、沿岸または外洋を活発に回遊する習性がある。このため生息圏が広くて資源量が多く、多獲性魚種として水産業上重要なものが多い。魚肉はエキス成分が多くて、それぞれ特有な食味がある。脂肪含量は年間を通じて変動が大きく、旬(しゅん)にはとくに多い。常温では鮮度の低下が早くて変敗しやすい欠点があり、サバ類のように死後、肉の中にできたヒスタミンによって中毒をおこすことがある。また、青魚はエイコサペンタエン酸(EPA。国際標記はイコサペンタエン酸=IPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)を多く含むことから、健康食品として注目されている。
[落合 明・尼岡邦夫]
出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報
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